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コラム

左官工事と健康的な住まい ~自然素材がもたらすメリットとは?~

2023.10.05

私たちの住む空間の美しさと機能性を高める、それが「左官」の役目です。壁や床、天井を、モルタルや漆喰で丁寧に仕上げることで、部屋の雰囲気を作ります。

しかし、左官の仕事は見た目だけではありません。実は、使う素材によって断熱性や防音性、耐火性も向上させることもできます。

また、自然素材を活用した伝統的な工法では、室内環境の湿度調整までもが可能となります。今回のコラムでは、そんな左官工事の魅力と、私たちの健康にどのように影響するのかを解説していきます。

左官工事による美しい仕上がりと、機能性、そして健康への影響について、一緒に探ってみませんか?

左官と塗装は何が違う?左官のメリットは?

左官と塗装は、建築物の内外装を仕上げるという点では共通していますが、主に使用する素材や対象範囲、施工方法、仕上がりなどが異なります。


 


【左官】


左官は、主にモルタルや漆喰などを用いて、壁や床、天井などの内部表面を平滑に仕上げるか、あるいは装飾的なテクスチャーを加える仕事です。


また、日本の伝統的な左官は自然素材である土や石灰を用いた工法が特徴で、その結果、美観だけでなく快適な室内環境を作り出すことができます。


 


【塗装】


一方、塗装は、ペイントなどの液体材料を用いて、建物の内外壁、天井、窓枠、ドアなどを塗り、保護・装飾する仕事です。塗装は色の選択肢が広く、デザイン性に富んでいますが、主には建物を保護する目的で行われます。


 


左官のメリットとして以下のような点が挙げられます。


・自然素材を用いるため、人体に影響を与える化学物質が少ない。


・特に漆喰は湿度調節作用があるため、室内の快適性を高めることができます。


・伝統的な技術に基づいているため、ユニークで美しい仕上がりを生み出すことができます。


・石灰モルタルや漆喰は、防火性・調湿性・防カビ性といった性能があります。


・一部の左官材料には、有害な物質を吸着・分解する性能があるため、室内空気をクリーンに保つ効果も期待できます。


 


ただし、左官は技術を必要とするため、塗装に比べて施工費が高くなる可能性もあります。また、塗装と比べて色の選択肢が限られる場合もあります。


 


キャリアを積んだ技術が伴う左官職人による、仕上がりはローラーでのペイント塗装にはない美しさがあります。


左官工事の基礎 その役割と自然素材の特性

左官工事は、建築物の見た目と機能性を高めるための工事方法であり、建物の内部表面に直接関わる作業になります。左官職人は、壁や床、天井などにモルタルや漆喰を塗り、建築物の内部を美しく仕上げるだけでなく、快適な生活環境を整える役割も担っています。


左官工事がどのような特性を持ち、どのようにして私たちの生活に影響を与えるのか、詳しく解説いたします。


 


自然素材の使用


左官工事では、自然から得られる石灰や粘土などの素材が主に使用されます。これらは人体に無害で、室内環境に優しいという特性があります。また、自然素材ならではの独特の風合いが、部屋の内装に深みと個性を与えます。


 


湿度調節機能


自然素材は湿度を調節する性質を持っています。特に、漆喰は乾燥した時期には湿気を吸収し、湿度が高い時期には湿気を放出します。これにより、室内の湿度を適切に保つことが可能となり、快適な生活環境を提供します。


 


化学物質の吸着・分解能力


左官工事で使用される漆喰などの自然素材は、有害な化学物質を吸着し、自然に分解する性質があります。これは、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質を減らす効果もあるため、室内空気のクリーンさを維持します。


 


耐火性


左官材料は無機質で燃えにくい特性があります。そのため、火災時の安全性を向上させる役割も果たします。


 


快適な音響環境の提供


左官工事で用いられる自然素材は、優れた吸音性能を持っています。空間の騒音を抑えることで、静かで落ち着いた空間を作り出すことが可能です。


 


美的な価値


左官工事は、壁や天井に独特の風合いと美しさをもたらします。自然素材の持つ独特の質感や色合いは、空間に豊かな表情と深みを与え、住む人の心を癒します。


 


以上の特性により、左官工事は私たちの生活に深く関わる存在であることが理解できます。見た目の美しさを確保しつつも、健康や環境、快適さを考慮に入れる左官工事。その役割は、ただ壁を塗るだけではなく、私たちが日々過ごす空間をより良いものにすることにあります。


シックハウス症候群とアレルギー対策 左官工事が果たす役割

左官工事はシックハウス症候群やアレルギー対策に寄与することができます。これは左官工事で使用される自然素材が、化学物質の発散を抑えたり、湿度を調整してくれるためです。


 


シックハウス症候群とは


シックハウス症候群は、新築や改築後の建築物内で生じる化学物質による健康障害のことを指します。これは主に建築材料や塗料から発生する化学物質(揮発性有機化合物やホルムアルデヒドなど)によって引き起こされます。


左官工事で用いられる自然素材は、これらの化学物質を吸収し、発生自体を抑える効果があります。


 


漆喰が効果的


漆喰は有害物質を吸着し、自然に分解する性質があります。また、左官材料は湿度を調整する性質があります。


特に、漆喰は湿度が高いときに水分を吸収し、乾燥しているときに水分を放出することができます。これにより、室内の湿度が適切に保たれ、カビやダニの繁殖が抑制されます。


これは、アレルギー反応の原因となる微生物やダニの増殖を抑えるため、アレルギー対策にも役立ちます。湿気の多い日本にはピッタリの素材になります。左官工事は自然素材を活用し、室内環境を健康的に保つ効果があります。


まとめ

見た目だけでなく、健康、環境、快適さを考慮すると、左官工事は私たちの日常生活にとって非常にメリットが多い工事方法です。自然素材を用いた左官工事は、素敵な見た目だけでなく、健康に良い生活環境を作るために役立ちます。


小さなお子様や、健康に気遣う方にぜひおすすめしたい工法になります。ぜひご検討ください。


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