外壁塗装を行うと、どうしても気になるのが「塗料の臭い」。特に住宅街やマンションでの施工では、周囲への影響が心配になります。この臭いは何が原因で、どのように発生するのか?そして、臭いを抑えるためにはどのような方法があるのでしょうか?本記事では、外壁塗装中に発生する臭いのメカニズムを詳しく解説し、臭いを最小限に抑えるための実用的な対策をご紹介します。これから外壁塗装を検討されている方に必見の内容です。
外壁塗装で発生する臭いの主な原因は、外壁塗装の臭いの原因は、主に塗料に含まれる有機溶剤や化学物質によるものです。塗料の種類や施工環境も大きく影響します。
●塗料を構成している成分
塗料を構成している成分は、色を着ける「顔料」・グレードや耐久性の決め手となる「合成樹脂」・機能を追加する「添加剤」の3つです。そしてこれらを溶かして液状にする「溶剤」の種類によって水性塗料と油性塗料に分かれます。
●臭いの一番の原因は油性塗料に使うシンナー
外壁塗装の臭いは、塗料に含まれる揮発性有機化合物(VOC)が原因です。VOCは空気中に蒸発しやすく、特に油性塗料やシンナーを含む塗料に多く含まれています。これらが揮発すると、特有の強い臭いが発生します。臭いは塗装中だけでなく、塗料が乾燥している間にも強くなりやすいです。塗料の種類によって、臭いの強さが変わり、一般的に水性塗料より油性塗料のほうが強い臭いを放ちます。また、湿度が高いと乾燥が遅れ、臭いが長く続くことがあります。風通しの悪い場所では、臭いがこもりやすく、より強く感じることもあります。
塗料の種類による臭いの強さ
●外壁塗装の臭いはおよそ3日間
外壁塗装の臭いの主な原因は油性塗料に含まれるシンナーですが、臭いがずっと続くということはありません。ほとんどの塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3つの段階に分かれますが、下塗りに使う塗料は臭いが強くないものが大半です。『中塗り』『上塗り』『乾燥』工程の3日間が、塗料の臭いが気になる可能性が高い日です。
塗料の臭いが気になるのは、油性塗料を塗装したときの3日間ほどです。臭いを抑えるための具体策を説明します。
・水性塗料を選ぶ
・風通しの良い日を選ぶ
・作業中には防護シートを周囲にしっかり設置し塗料が飛散しないようにする
・塗装中はできるだけ定期的に換気をう
・工事の期間中は自宅以外の場所で過ごす
・マスクを着用する
なお、どの方法を選んでもある程度は独特の臭いが出てしまいますが、多くの場合、臭いはご近所に届くより前に飛び散ってしまいます。それでも、ご近所からの苦情が心配な方もいるでしょう。しかし、外壁塗装の優良業者は作業を始める前にご近所を回って工程と注意点を説明してくれるので、安心してください。
●水性塗料は臭いが少ない?
外壁塗装で臭いが気になる場合は、水性塗料を選ぶことをおすすめします。水性塗料は主成分が水で、VOCが少なく臭いも抑えられるため、環境や人体にも安全です。特に小さな子どもやペットがいる家庭でも安心して使用でき、周囲への影響も軽減できます。
環境省および日本建築材料協会の調べでは、水性塗料に含まれるVOC量は、油性(弱溶剤・強溶剤)塗料の5分の1~10分の1となっています。
塗料の種類と臭いの届く範囲
外壁塗装では、臭いの発生を100%防ぐことはできません。しかし、外壁塗装の際には、家全体を養生シートで覆っているため、近隣への臭いは少しは軽減されます。ここからは、近隣トラブルを防ぐための方法をご紹介します。
●臭い対策をしっかり説明してくれる業者を選ぶ
外壁塗装の打ち合わせ段階で、臭い対策について具体的に説明してくれる業者を選びましょう。たとえば、依頼者が「塗料の臭いが心配」と相談した際に、「臭いはどうしても発生します」と簡単に片付ける業者は、臭い対策に力を入れていない可能性が高いです。
●近隣住民への挨拶を丁寧にしてくれる業者を選ぶ
外壁塗装工事では、臭いだけでなく、業者の車両の出入りや作業音などで近隣住民に迷惑をかけてしまう可能性があります。しかし、工事開始前に近隣住民へ丁寧に挨拶をしておけば、トラブルのリスクを大幅に減らすことができます。事前に説明することで、住民の理解が得られ、工事への印象も大きく変わるでしょう。トラブル軽減のためにも、挨拶が丁寧で細やかな配慮ができる業者を選ぶことをおすすめします。
●臭いの少ない塗料を提案してくれる業者を選ぶ
外壁塗装は頻繁に行うものではないため、依頼者にとって最適な塗料を選ぶのは難しいことです。人によっては耐久性や機能性よりも、臭いの少なさを優先したい方もいます。依頼者の要望をしっかりヒアリングし、臭いの少ない水性塗料や低VOC塗料を提案してくれる業者を選ぶと良いでしょう。
施工中は普段通りの生活ができるのかも気になりますね。注意点をいくつかご紹介します。
妊婦や胎児・幼児への影響はあるの?
乳児は化学物質の影響を受けやすく、また、妊婦が有機溶剤の有害成分を摂取すると、胎児に悪影響を及ぼす危険性があります。施工中の3日間はホテルなどで生活することをおすすめします。
洗濯物は干せるの?
外壁塗装の施工期間中は、基本的に屋外に洗濯物を干すことができません。室内干しやコインランドリーを利用しましょう。
ペットがいても大丈夫?
ペットへの影響は少ないですが、ペットは人間よりも嗅覚が敏感で嫌な臭いを感じやすくなりがちです。可能であればペットホテルに預けるなどの方が安心です。
施工中の生活
今回は外壁塗装における臭いの原因や、それを軽減するための具体的な対策をご紹介しました。唐澤防水では、臭いが少なく環境にも優しい塗料を使用しているため、安心して施工をお任せいただけます。外壁塗装についてご質問やお悩みがある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。お待ちしております。